進撃の巨人のライナーが二重人格になった理由と真の目的について【ネタバレ考察】

進撃の巨人のライナーが100話「宣戦布告」にて、
自分がマルセルに対していかに申し訳ないことをしたのか、
後悔していることをエレンに伝えていました。
ユミル巨人に狙われていたのはライナーでしたが、
変わりにマルセルが庇ったがために身代わりとなってしまい、
ずっとそのことで苦しみ続けてきました。
このことが二重人格になった大きな引き金のように思われますが、
本当の理由は別な所にあると考えています。
どうしてライナーは、「戦士」と「兵士」との間で揺れてしまって、
二重人格になってしまったのでしょうか?
ライナーはどうして二重人格になったのか?

ライナーが二重人格になっていることは、
すでに原作を読んでいる方からすれば、
当たり前の事実だと思われますが、
「どうして二重人格になったのか?」
という所については、明確には描かれていなかったように思われます。
それが100話「宣戦布告」にてその真相がかなり明らかになりました。
ライナーはマルセルが巨人に食べられた後にどうなったかというと、
我先に逃げて帰りました。
そのスピードはというと、アニ以上のスピードで圧倒的な速さです。
ここで作戦は失敗する可能性もあるので(食べられてしまっては意味がないため)、
「故郷へ帰る」という選択肢も出てくるはずです。
現に、アニとベルトルトの二人は一旦帰ろうと言っていました。
しかし、ライナーだけは作戦続行の選択肢をとったのです。
しかもその理由が「英雄になりたかった」からです。
褒められたい、認められたい、皆から尊敬されたい、
憧れられたい、凄いと言われたいという想いが優先されてしまって、
ライナーはそのまま島に残り続けて始祖の巨人奪還を目指したのでした。
しかも、英雄になりたかったという想いは、
戦士としてだけでなく、「兵士として」でも変わらずあったのです。
ライナーの二重人格はインナーチャイルドが原因

ライナーの幼少期というのは、かなり悲惨なものでした。
母親からかなり虐げられていて、
愛情が満たされてこなかったのだと思われます。
「認められたい」という思いは常に存在し続けて、
「他人」より、「自分」を優先する行動をとってしまう傾向もあったのです。
マルセルが死んだ後も、自分が英雄になりたい想いを優先させて、
その結果、アニも失い、ベルトルトも失ってしまい、
自分だけが生き残ったことに罪悪感を持ってしまってました。
また、壁を破壊したことで、壁内の人達の命を犠牲にしてしまい、
せっかく打ち解けたエレン達との信頼も失う結果となりました。
ただ、その過程の中でライナーも自分の傷口を覆うかのように、
目の前の人間たちを救おうとしてきたのも事実です。
仲間が巨人に襲われていたら、
全力で助けることもありました。
本気で巨人を駆逐しようとして、
出世を目指していた時期もありました。
ただ、それを目指せば目指すほど、
故郷へ帰ることと相反することになり、
人格が徐々に乖離してしまったのではないでしょうか。
根本の原因は、ライナーの幼少期にあった、
エネルギー不足、愛情不足(インナーペアレンツ、インナーチャイルド)に原因がありますが、
そこが満たされてないばかりに、ずっと自分の傷口を覆うための行動を取り続けて来たのです。
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